採用サイト | 東洋エンジニアリング株式会社TOYO ENGINEERING CORPORATION
RECRUITING

ENTRY

CHALLENGERS 03

Introduction

2022年4月、TOYOは燃料アンモニアの利用拡大に向けて日揮ホールディングスとのアライアンスを発表。2030年で年間300万トン、2050年で3,000万トンという政府が掲げる活用目標に向けて、本格的に走り出した。1961年の創立以来、国内外で約90基のアンモニア製造プラントの建設に携わり、その実績は業界トップクラスのTOYO。そのプラント建設の設計段階で、必要な性能を満たすために各設備の仕様を決めるのがプロセスエンジニアの役割だ。今回、4年間にわたるインドでの大型プロジェクトの完遂にあたり、入社3年目にして現場での最終調整を担った栗原と、それを支えた永淵。この二人の話から、海外を主戦場に大規模かつ高性能なプラント建設に挑み続けるプロセスエンジニアの仕事をひも解いていく。

Challengers
  • プロセスエンジニアリング部
    プロセスエンジニア

    栗原 大季

    2020年入社。学生時代に水素エネルギーキャリアとしてのアンモニア活用技術の研究に取り組んだ経験から、その知識を生かした仕事に就くことを志望するように。10社近くのインターンシップに参加した中でTOYOと出会い、エンジニアリング業界への興味が深まるとともに、挑戦し続ける社風に共感。プロセスエンジニアリング部の中でも、主にアンモニアなどの合成ガスプラントを取り扱うチームへと配属となった。

    栗原 大季
  • プロセスエンジニアリング部 
    プロセスエンジニア

    永淵 正敬

    2008年の入社以来、一貫してプロセスエンジニアリング部で活躍。原油から様々な石油製品を精製するリファイナリープラント、FPSOを含む原油・天然ガス処理プラントやアンモニアプラントなど、海外プロジェクトを中心に多様な分野でプロセス設計に携わってきた。2018年に始まったインドでのプロジェクトでは、設計の初期段階から性能保証試験まで一気通貫でプロセス設計の中心的な役割を担った。

    永淵 正敬

Section 01

4年間におよぶインドでのプロジェクトの総仕上げ。

2018年にインドで着工した日産2,200トンのアンモニアプラント、日産3,850トンの尿素プラント、およびその付帯設備一式を含めた大型プロジェクトは、2022年夏に大詰めを迎えていた。プラント建設の最終段階では、TOYOとしてクライアントへ引き渡すプラントが約束した性能を満たしていることを示すため、数ヶ月かけて試運転から性能保証試験までを行ない、契約締結時に保証した値を達成するまで粘り強く調整しなければならない。そして、4年にわたるこの大型プロジェクトの締めくくりを担当する一人として白羽の矢が立ったのが、入社3年目のプロセスエンジニアである栗原だった。「入社以来、高いモチベーションで担当業務に取り組んでおり、仕事に関して前のめりにすら見えるほど。若い社員に海外の現場での仕事を経験させたいと思ったとき、適任だったのが栗原でした」。そう語るのは、このプロジェクトのスタート時から携わっている先輩社員の永淵だ。本来であれば設計の初期段階から携わったプロジェクトの現場に入ることが理想的ではあるが、このプロジェクトが始まったのは栗原が入社する前だった。プラント現場での経験はエンジニアの成長に欠くことのできないものであり、この機会を最大限活かすために少しずつプロジェクト内容を伝え、業務を任せていきながら赴任までに必要な事前知識を蓄えさせた。先輩の思いと同じく、栗原もまた、この仕事が自分を成長させる絶好の機会だと捉えていた。若手が挑戦する機会が多いTOYOの社風に惹かれて入社を決めた彼にとっては、異文化圏で仕事をする不安よりも、そこで得られる経験への期待の方が大きかったのだ。先輩の呼びかけに栗原は迷いなく応じ、インド赴任が決まった。

Section 02

使える手段は何でも使う。言葉や文化の壁を乗り越えた瞬間。

プラント内で製造されるアンモニア1トンに対して消費されるエネルギー量を原単位と呼ぶ。それは、いわば製造コストのようなものだ。インド滞在中の栗原の主な仕事は、この原単位を契約の中で保証した数値内で完結できるように調整すること。試運転中のデータを細かく取りながら理論値と実際の数値のズレを探し出し、課題を見つけては日々クライアントへ共有しながら運転の精度を上げていく。ところが初めてインドを訪れる栗原にとって、仕事の壁は別のところにあった。もともと日本にいたときからやりとりのあったインド人社員とは円滑なコミュニケーションを取ることができるが、現地で初めて出会う社員やクライアント側のメンバーとは思うような意思疎通が図れない。共通言語は英語だが、お互いの訛りや発音のクセが想像以上に強く、言葉の壁を感じた。そしてこの言葉の壁がお互いの信頼関係を築く上での高い障壁となったのだった。実際、分析したデータから課題を提案しても上手くコミュニケーションが取れず、納得してもらえない日々が続いた。「正直、流暢な英語が話せるわけではありません。でも、一人前のエンジニアとして仕事をまっとうするためには、そこでつまずいてもしょうがない」。伝えたいことが伝わるよう、あらゆるコミュニケーション手段を考え、すべて使った。口頭が難しければ資料をつくる、グラフをつくる、スケッチを描く、英語でタイピングする……コミュニケーションのための事前準備を入念に行った。言葉は聞き取れなくても、相手がどのような情報やデータが欲しいのかを先回りして考え、課題解決策を提案していく。その努力が功を奏し、徐々に相手に納得してもらえる回数が増えていく。言葉の壁を乗り越えるための行動力は、いつの間にか相手を納得させる提案力へと変わっていった。

Section 03

見知らぬ土地で、心の支えになった先輩社員のサポート。

初めての海外勤務に奔走する中で、先輩である永淵の存在は大きかった。日報一つをとっても丁寧にフィードバックされ、どんなに遅い時間に提出しても細かくチェックをしてくれる。クライアントとの話が難航し、非常に厳しいことを言われたとしても、つとめて冷静に対応する。「インドでは、専門的知識さえあれば仕事がうまく進むわけではないということを痛感しました」。永淵の頼もしい姿を見て栗原は逆に自分の未熟さを感じたのだった。今後プロセスエンジニアとしてキャリアを積みたいと考えている栗原にとって、15年近くもの間活躍し続ける永淵はいわばロールモデル。先輩の海外での仕事ぶりから学ぶことは多かった。「永淵さんは機会があれば、いろいろ問いかけてくれて、自分で考える力を引き出してくれるんです。インドでは宿舎とサイト(現場)を往復する車中や食事のときに、プライベートも含めて話がたくさんできて、公私ともに心強い先輩でした」。永淵の心強いサポートもあり、約2ヶ月におよぶ試運転・性能保証試験業務はなんとか終了。見事に保証値を達成し、クライアントへの報告を口頭、書面の両方の形でやり遂げた。完成したプラントから電車やトラックで化学肥料が出荷される光景を目の当たりにした瞬間、栗原は自分が手がけた仕事の大きさを改めて実感した。「このプラントでつくられた化学肥料が農家に届けられ、それが作物の育成を手助け多くの人たちに食糧が届くようになる。その国の暮らしを豊かにしていくのだ」と。プラントの意義を再認識し、世界で働く醍醐味を肌で感じた瞬間だった。

Section 04

黎明期の今だからこそ、できる経験があるはず。

脱炭素が世界的な潮流になる中、TOYOでは国内外を問わず、多くのクライアントから燃料アンモニア、CO2資源化に関しての引き合いが後を立たない。学生時代から水素エネルギーキャリアとしてのアンモニア活用の研究に取り組んできた栗原にとって、これからTOYOが担う役割はまさしくやりたかった仕事そのものだ。「今は当たり前でないことも、数十年後に当たり前になる時代がやってくる。当社にとってもまだまだ未開拓の分野。黎明期の今しか経験できないことに出会うチャンスだと感じています」。今後の目標は、入社10年目以内に大型EPC(設計・調達・建設)案件のリードエンジニアになること。挑戦させてくれる環境はある。そして、永淵をはじめ、その挑戦を支えてくれる頼もしい先輩や上司もいる。最後に、燃料アンモニアの利用拡大と自身の目標達成に向けての意気込みを、栗原はこう語ってくれた。「前例がないことに向かうとき、自分の頭で考えなければいけないことがたくさんあります。一方で課題が難しければ難しいほど、ゼロからイチを生み出せた瞬間の喜びも大きい。一筋縄ではいかない仕事にこそ、やりがいを感じるのではないかと思います」。

TOYO ENGINEERING CORPORATION RECRUITING

前例のない地球の問題にともに挑もう。