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齊藤隼太郎
2007年入社。デジタル統合本部デジタル技術部にてIT基盤整備やアプリ開発を行う。
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福元裕介
2013年入社。エンジニアリング・技術統括本部プロセスエンジニアリング部にて石油化学・化学プラントの基本設計を行う。
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後藤育
2006年入社。プロポーザル本部コストエンジニアリング部にてプロポーザル業務のDX化に従事する。
―3人にそれぞれの業務内容を教えてもらいました。
現在、皆さんが担当している仕事の内容は?
福元:私はエンジニアリング・技術統括本部 プロセスエンジニアリング部に所属しています。入社以来、プロセスエンジニアとして石油化学プラントの設計・運転に携わってきました。最近は特に、新規技術の開発プロジェクトを担当し、廃プラスチックのケミカルリサイクルプロセスの開発と商業化に取り組んでいます。
世界的な課題であるカーボンニュートラルに向けた新しい取り組みに貢献できることに、大きなやりがいを感じています。
齊藤:私はデジタル統合本部 デジタル技術部に所属しています。主に社内の経理・財務システムを中心に様々なシステムの運用管理を担当していますが、近年は当社のDX推進の一環として、様々な設計システムの開発プロジェクトにも参画し、IT関連のサポート役としてプロジェクト管理や予算管理などの業務を担当しています。
部門の特性上、新規性の高い業務に取り組む機会が多く、入社以来17年間で6回のアワード表彰をチームとしていただきました。当社にとって中核をなすEPCプロジェクト部門以外の社員の業務成果もきちんと評価する仕組みがあることは、TOYOの魅力的な点だと考えています。
後藤:私はプロポーザル本部 コストエンジニアリング部に所属しています。当部門の役割は、PMのリーダーシップのもとパートナー会社や社内の設計・調達・工事部門と協議し、受注に向けプラントコストをとりまとめることです。また、営業活動のサポートとしてプラントの概算なども行います。
中でも私は、データドリブンなコスト分析のため過去の積算資料のデータ整備とデータ閲覧レポートの作成・更新を担当し、必要な情報を容易に検索できるデータベースを運用しています。また、従来Excelの手作業だったコスト積算作業の自動化など積算業務の効率化を検討しています。
―育児に専念した経験について教えてもらいました。
出産にあたって活用した社内制度は?
福元:私は2021年6月と2024年3月にそれぞれ3カ月間の育休を取得しました。また、有給扱いの看護休暇も活用しています。
2024年に生まれたのが双子だったため、妻は産前半年ほど安静にしておく必要があり、育休取得前から柔軟な勤務体制を取らせてもらいました。早朝出社前と帰宅後に業務時間を設けるなど、フレックス制度を活用しつつ業務時間の調整で対応しました。
当部門では育休取得に対する理解が進んでいます。半年間の育休を取得した後輩をはじめ、男性の育休取得者も比較的多い印象です。職場の方々の理解と協力には大いに助けられました。
齊藤:私は育休を取得せず、5日間の産前産後休暇を利用しました。2人の子どもが共に予定日より早く生まれたため、急遽休暇を取得することになりましたが、無事に出産に立ち会うことができました。
当社では、長期出張などで社員が不在になることが多いため、一定期間の休暇に対して柔軟に対応できる体制が整っています。私の部門でも家庭の事情を優先的に考慮して業務を調整してくれました。
たとえば、第一子の出産後、妻が職場復帰して以降は私が保育園の送迎を担当しましたが、残業を最小限に抑えるよう業務量を調整していただきました。家庭と仕事を無理なく両立できたのは、周囲の理解と協力があったからこそです。
後藤:私は3度の出産を経験し、それぞれ育休を1年3カ月、1年半、6カ月取得しました。また、産前産後休暇も利用し、出産予定日の約3週間前から休暇を取ることができました。
第一子妊娠中に現部門へ異動となり、担当案件が完了する前に休暇に入ることになったため、周囲に対して申し訳ない気持ちがありましたが、上司や先輩社員に対して産前休暇取得の旨を伝えたところ、自然に受け入れていただいたおかげで、安心して育休に入ることができました。
育児中、特に印象に残っている経験は?
福元:双子が産まれたときは2回目の育児で慣れもありましたが、それでも想像以上に大変でした。ミルク、お風呂など何をするにも時間が2倍掛かりますし、同時に上の子への配慮も必要で、まさに24時間育児でした。なるべく妻が上の子と一緒にいられる時間を取れるよう、私が双子の世話を全面的に担当することを心がけました。
育休を取得したことで、短い新生児期の成長を間近で見守れたことは非常に貴重な経験でした。仕事を忘れて子どもたちに向き合った時間は、かけがえのない思い出となっています。
齊藤:私は、新生児期に何度もミルクを飲ませたことが印象に残っています。日中子どもたちの世話をしてくれていた妻の睡眠不足を解消しようと、夜間は私が主に子どもにミルクを飲ませていました。日頃からお世話をしているからか、子どもは私に安心して甘えてくれます。その姿を見ると、父親としての喜びを強く感じます。
後藤:育休中、平日の昼間に時間的余裕ができたことで、貴重な経験ができました。育児サークルや児童センターに参加し、他の親子と交流する機会を持てたことは非常に有意義だったと思っています。これらの活動を通じて、育児に関する情報交換や悩み相談ができたことで、心理的に大いに支えられました。
育児に専念することで、心境の変化や気付きはありましたか?
福元:実際に経験してみると想像していた以上の体力的・精神的な大変さがありました。この気付きから、復職後の今でも私が肩代わりできる部分はできる限り受け持ち、少しでも妻の負担を小さくすることを心がけています。
例えば、体力面では、遅く出社・早く帰宅して上の子の保育園送迎をして、私が夕食を作ることも増えました。精神面では、育児には常に不安が伴いますが、妻が一人で抱え込まないように寄り添う姿勢を持つことを心がけました。その結果、大変ながらも妻も元気に頑張ってくれて、仕事と家庭の両立に大きく寄与していると感じています。
齊藤:先日、妻と子どもが実家に帰省し、私一人で過ごす機会がありました。その際、普段いかに子どもに時間を占められていたかを実感すると同時に、一人で何をしてもつまらなかったのです。けれど子どもが戻ってきて話をした途端、私に笑顔が戻りました。子どものいる生活の意義を改めて実感しています。
後藤:仕事と子育ての両立が難しいことは出産前から覚悟していましたが、実際に経験したことで、限られた時間の中で効率的に物事を進める重要性を学びました。
さらに、夫婦が力を合わせることの大切さにも気付きました。3人の子どもの食事や保育園・習い事の送迎、毎日の宿題の確認などやるべきことは山積みです。これらを全てこなすには、夫婦が良好な関係を保ち、協力することが欠かせません。些細なことで喧嘩せず、一丸となって家庭を回していくことの大切さを理解できたことは大きな収穫です。
―育児との両立を意識した仕事観を語ってもらいました。
仕事との向き合い方に変化は?
齊藤:子育てする以前は、じっくり時間をかけて業務に取り組んでいましたが、育児を始めてからは、保育園に送迎したり、子どもとの時間を確保したりするために、業務の効率化を第一に考えるようになりました。
その結果、意思決定のスピードが上がったと感じています。生産性の向上にも繋がりました。
福元:齊藤さんが言うように、時間的制約が増すにつれて、業務のメリハリを以前よりも意識するようになりました。どうしても集中して作業できるまとまった時間が減るため、タスクの細分化と隙間時間の有効活用を心がけています。また、以前は業務を自分で抱え込む傾向がありましたが、育休後は積極的に周囲に業務を振る意識を持つようになりました。
さらに、少し違う視点ですが、今年の夏が本当に暑かったので、子どもたちが大きくなった時にはどうなってしまうのだろうか、という危機感から環境問題を以前よりも身近なものとして感じるようになり、カーボンニュートラルへの取り組みに新たなやりがいを見出しています。育児に主体的に関わったことが、思わぬ形で仕事へのモチベーション向上に繋がりました。
後藤:育児を通じて、長期的なマネープランを意識するようになりました。特に、子どもの教育費など将来的な支出を見据えることで、キャリア形成への関心が高まり、仕事に対する責任感も一層強くなっています。
また、職場でのコミュニケーションの取り方にも大きな変化がありました。子どもとのやり取りを通じて培った、複雑な概念を簡潔に説明する能力が、職場で情報を共有したり説明したりする場面で非常に役立っています。
―育児と仕事の両立を可能にするTOYOの制度や文化について聞きました。
仕事と育児を両立するために工夫していることは?
福元:周囲に迷惑をかけないよう、先を見越したコミュニケーションを徹底しました。産前から妻の体調管理が必要だったこともあり、出産前の働き方や産後の育休取得、復帰後の働き方を含めて、かなり早い段階から上司と相談を重ねてきたことで、大きな問題なく仕事と育児の両立ができています。
齊藤:私は予定より早い出産で急遽休暇を取得することになったため、事前の調整が難しかった分、不在中の会議の議事録をしっかり読み込むなど、復帰後のキャッチアップに力を入れました。情報収集の重要性を実感しています。
後藤:私は仕事の効率化を意識するようになりました。具体的には従来の業務で自動化できる部分はあるかをよく考えるようになりました。効率化・自動化を検討するため社内の新しいITツールを勉強したり、新機能を取り入れてうまく効率化に繋げられないか工夫するようにしています。
周囲からのサポートは?
福元:遅く出社したり早く帰宅したりと、育児に配慮して働き方を調整させてもらっています。また、海外出張に行くのが現実的に難しい時期もあり、私の代わりに上司が出張を引き受けてくださっているおかげで、なんとか仕事と家庭の対応ができています。本当に感謝してもしきれません。
齊藤:子どもの突発的な体調不良に対応するため、フレックスタイム制度を必要に応じて活用し、柔軟な働き方を取り入れています。さらに、私の部門では在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッドワークが一般的です。子どもが発熱した時など、私も在宅勤務制度を積極的に活用しています。
後藤:妊娠中に案件を担当していた際、産前休暇に入ることを見越して通常1人で担当するプロジェクトに対して、先輩社員の方にフォロー頂きました。また、子どもが体調が悪い時は家族看護休暇を利用しています。
復職後は社内のDX活動の一環として始まったデータ整備業務への配置転換を提案していただきました。以前は社内サーバーへのアクセスのため出社が必要でしたが、数年前に社内データをクラウド上で共有できるようになった為、現在は週1〜2日の出社とリモートワークを中心とした働き方をしています。
またフレックスタイム制度を利用し夕方に保育園の個人面談に参加したり、子どもを歯医者に連れて行くことができており、私の仕事と育児の両立は社内制度に助けられています。
育児と仕事の両立の観点でTOYOの魅力を教えてください
後藤:当社の良いところは、部署に関係なく、皆で助け合う雰囲気があることです。出産前後や子育て中に困ったことがあれば、遠慮せずに周りに相談してください。きっと助けてくれる上司や同僚がいるはずです。
齊藤:最近は男性社員の育児休暇取得者も増えていて、仕事も私生活も大切にする考え方が広がっています。各社員の生活や家庭の事情を尊重する文化があるので、安心して働けると思います。
福元:プラントエンジニアリングと聞くと、大変そうな仕事だというイメージが湧くかもしれません。確かに忙しい時期はありますが、当社はサポートを受けやすい環境・職場です。困ったときに相談すれば、必ず助けてくれる人がいます。私自身、周りの人たちに支えられながらここまでやってこられました。安心して挑戦してほしいと思います。